花のベネルクス物語15日間の旅行記
 <2012. 4.11(水)~ 4.25(水) (株)ユーラシア旅行社>

          ~4月14日(土)旅行4日目  くもり後晴れ~ 






                                              No.8


 グラン・プラス(Grand Place)は、石畳が敷かれた110m×70mの長方形の広場です。首都ブリュッセルの中心広場で、スペインのイサベル女王、ユーゴー、ボードレールなどが絶賛したというヨーロッパで唯一世界遺産に登録された広場ですが、私達は、昨日、Tさんのご厚意で夜景を見学しました。
 その美しさは、小生などが説明するまでもありませんが、小生が勉強するために「わがまま歩き」の文章を引用しておきます。


 11世紀はセンヌ川の砂州埋め立てた市場だったが、12世紀に貿易の拠点となり、14世紀、富裕な商人たちが競って華麗な石造り建築を建てた。1695年にルイ14世によって破壊されたが、18世紀初めに5年がかりで再建。現在は毎朝朝市、日曜は小鳥市が開かれる。1998年に世界遺産に登録されている。

 さて、私達は、グラン・プラスに14時10分頃つきました。そして、この広場に建ち並ぶ市庁舎やブラバン公爵の館、ビール博物館など美しい建物群を見学しました。


 <ブラバン公爵の館>

  <市庁舎>


 確かにグラン・プラスの建物群は、「何とか様式」などが分からない小生にもご覧のように美しいと感じるのですから世界遺産に相応しいと思うのですが、ご覧のような人集りで「ゆっくり」見ることが出来ませんでした。田舎者の小生などは、疲れてしまいます。

 左上の写真
「ブラバン公爵の館」は、正面にフラバン公の胸像が飾られているため、この名前で呼ばれていて。建築様式は、イタリア(フラマン)の様式を基本として駒形の屋根がフランスの影響も受けているといいます。広場に面した地下への入口にはレストランがあり、また、上階にはホテルがあるそうですから、ここに泊まってグラン・プラスの夜景を見ることが出来たら最高ですね!

 右上の写真は「市庁舎(世界遺産)」ですが、建物中央の塔がちょん切れてしまいました。


   <黄金色に輝く市庁舎>
 市庁舎は、15世紀に建てられた華麗なフランボワイヤン式のゴシック様式の建物だそうですが、小生には「何とか様式」といわれてもチンプンカンプンです。
 でも、建物の美しさは、文句なく「素晴らしい!」もので建物自体が世界遺産に登録されているのも頷けます。
 幸い、前日の夜に撮影したグラン・プラスの夜景の中に黄金色に輝く市庁舎の塔がありましたので、ここで掲載します。
 

 下の写真は、グラン・プラス(広場)から見ると市庁舎の右隣にある建物群ですが、左から「狐の館」、「袋の館」、「スペイン王の館」という名前がついています。(右の写真は、袋の館と王の館です。)


  <スペイン王の館など>

  <同じくスペイン王の館など>

 次に、グラン・プラスの北東側、市庁舎の正面にある「王の家(世界遺産)」と広場から見て市庁舎の左隣の「ビール博物館」をご覧ください


     <王の家> 

     <ビール博物館など>

 王の家は、16世紀にスペイン王カール5世の命で作られたため「王の家」という名がありますが、王がここに住んだことはないそうです。
 現在の建物は、1695年のフランス軍の破壊後、19世紀に再建されたもので、現在は市立博物館になっていて、絵画や世界中から送られた小便小僧の衣装などを展示しています。

 ご覧のように美しい建物ですが、建物の中に入って見学しませんでしたので、小便小僧の衣装などを見ることはありませんでした。

 隣のビール博物館ですが、17世紀にビール醸造業者のギルドハウスとして使われていましたが、王の家と同様に1695年、フランス軍に破壊されました。その後、まもなく再建され、真ん中の「黄金の木」と呼ばれる建物の地下が博物館になっています。


 さて、次にWさんが案内してくれたのがビール博物館と市庁舎の間の通路から見学した「セラクラースの像」です。ビール博物館の並びの「星の家」の下の壁にありますので、右上の写真でいいますと、右側の建物の下にあるということになります。

 セラクラースの像は、小生の愛読書「地球の歩き方」によれば、<ブリュッセルを訪れこの像に触れる人々に幸福をもたらすと昔から言い伝えられている。セラクラースは1388年に暗殺されて町の英雄。12世紀初頭から14世紀初頭まで、ブリュッセルはブラバン公によって統治されていた。ブリュッセルの繁栄をうらやみ、なんとかして王位を継承しようとたくらんだフランドル伯の旗を、1356年の嵐の晩、セラクラースは「星の家」に片手でよじ登り、正当な後継者のブラバン公の旗に取り替えてしまった、彼の英雄的な行為は市民の士気を高め 、ブラバン公が正当な後継者として王位についたのである。>と説明しています。  

 「嵐の晩云々」などという説明を読んでいますと、真実は小説より奇なり!といいますが、まるで作り話のようですね!

 この後はグラン・プラスから南西に200メートルぐらいの距離にある「小便小僧(Manneken-Pis)」に向かいました。
 1619年に彫刻家デュケノワが造ったといわれ、高さがわずか60㎝の小さなブロンズ像は「世界三大ガッカリ」の一つになっていますが、「小さなジュリアン」の愛称を持ち、「ブリュッセル最年長の市民」として親しまれています。
 また、世界中から贈られた衣装600着は先ほど申し上げたように王の家に展示されています。
 「世界三大ガッカリ」のほかの二つ?mugifumi日誌でも紹介したことがありますが、小便小僧以外ではマーライオン(シンガポール)と人魚姫(デンマーク)だそうです。


  <可愛らしい小便小僧>

   <世界三大ガッカリ?>

 小便小僧の像を見学した後は「王立美術館」を見学することになっています。王立美術館は、古典美術館と現代美術館の二つからなり、建物は独立していて正面入口も別だが、地下通路で連絡しているそうです。古典美術館は15世紀から18世紀の絵画、彫刻を展示し、現代美術館は19~20世紀の絵画を展示しているといいます。

 ところで、王立美術館へは小便小僧から歩いて向かったのか?という疑問が残っています。地図で計測しますと、直線で400mぐらいですから、歩いて行ける距離です。
 でも、小生のメモには「①王立美術館近くまでバス②美術館見学後自由解散③グラン・プラスでチョコをゲット④途中のスーパーで野菜などが挟んであるパンを購入⑤ホテルに戻る」とあったことと、小便小僧の次に撮影したのが
「ドン・キホーテとサンチョパンサの像」「国会議事堂」だったものですから、バスで国会議事堂の近くを通って美術館に向かったということのようです。<まぁ、どっちでも良いか?>


 <ドン・キホーテとサンチョパンサの像> 

    <国会議事堂>

 左の写真、逆光でよく分かりませんが、この像は、なんと!「ドン・キホーテとサンチョパンサ」だそうです。スペインではなくベルギーに像があるのはなぜでしょうか?
 それは、ドン・キホーテに書かれている「スペインのある町」とはブリュッセルだからだという説明を見ました。
 でも、ブリュッセルはスペインではなくベルギーですよね。
 ところが、ドン・キホーテが活躍した当時は、オランダとベルギーはスペイン領だったというのですから、「なるほど!」ということになります。
 でも、またまた疑問が湧いてきました。そうなるとドン・キホーテが風車に突進するというのは、スペインの風車ではなくベルギーの風車ということになるのでしょうか?(風車といえばオランダですが・・・)

 右の写真の
「国会議事堂」は、王宮やブリュッセル公園の北側にありますが、グラン・プラスの立派な建物に比べて物静かな雰囲気が漂っているという感じでした。

 こうして、王立博物館の見学に向かうのですが、その前に王宮と王立博物館の間にある「ロワイヤル広場」から見える光景を撮影しました。


  <ブリュッセル公園>

   <横から撮影した王宮>

 「ブリュッセル公園」は、王宮の北側にあるフランス式庭園ですが、中に入って見学はしませんでした。
 また、
「王宮」は、王立博物館の東側、かってのブラバン公の宮殿があった場所にあり、現在の国王が執務する場所で、毎年7月末から9月初めまで一般公開されています。
 現在の建物は、18世紀に再建されたものを1904年に国王レオポルド2世によってほぼ全面的に改築されたものだそうです。

 さて、脇道の話題はこれくらいにしまして、王立美術館に話を戻します。入館が15時15分で16時30分ぐらいに退館しましたので、鑑賞時間は1時間強ということになります。
 先ほど、この美術館は、「古典美術館と現代美術館の2つからなり・・・」と申し上げましたが、私達は古典美術館だけを見学したようです。

 ところで、絵画の素養がない小生には、この美術館で見るべき絵がどのようなものか分かりませんので、ユーラシア旅行社のパンフレットに載っていた絵(絵の作者と題名)と小生が気に入った絵をご覧いただきたいと思います。


  <作者、絵の題名とも不明>

  <ロベルト・カンビンの受胎告知> 

 左の絵は、入館してすぐに見た絵ですが、誰が描いた絵なのか分かりません。ご存じの方がいれば、メールでお便りいたければ!と思います。

 また、右の
「ロベルト・カンビン」「受胎告知」は王立美術館が所有していますが、「メロードの祭壇画」という3連画の中央にも受胎告知を描いており、この絵は、ニューヨークのメトロポリタン美術館の所有だそうです。

 次に、ユーラシア旅行社のパンフレットに書いてあった絵ですが、それは、「ブリューゲル」「イカロスの堕落」「ベツレヘムの戸籍調査」です。「撮影したかな?」と心配していましたが、2枚とも撮影してありました。
 なお、ブリューゲルは、父と息子が同じ名前で二人の作品がそれぞれあるようですが、2つの絵は父が描いた作品です。


  <イカロスの堕落のある風景>

   <ベツレヘムの戸籍調査>

 王立美術館には、これらの絵のほかにルーベンスの絵などがあるようですが、「綺麗だな!」とか「ふうん!」というような感じで、絵の良さが分からない小生には「猫に小判」のような話です。






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