この建築物は、浅いコの字の形で、正面が高い壁になっており、その上に僅かに「ひさし」のような出っ張りがあるという感じです。
 その壁に、7〜8人がカニの横這いのようにへばりついている様子は、第三者が見たら、さぞ滑稽であろうなどと、つまらないことを考えていた小生でした。
 
 幸い、小生のところは、建築物の角で比較的雨を避けられましたが、正面の女性軍のところは、小さなひさしの上にたまった雨が、滝のように流れ落ちてきて、ずぶ濡れになることは確実です。
 また、足下も、あっと言う間に大きな水たまりができてしまいました。
 やむなく、女性軍は、小生の左側に避難したのですが、誰も傘を持っていないこともあり、心細い限りです。
 
 幸い、添乗員のKさんが携帯電話を持っていて、ホテルからタクシーを呼んで貰うことになりましたが、到着するまでに20〜30分かかるということで、その間、激しい雨を避ける必要があります。
 そのうち、壁の右側にあるドアから人が飛び出して来ますが、小生は、ここの中は何だろうと思っていました。
 
 従業員の通路、という説明があったように記憶していますが、Kさんが出てくる人に何か聞いて、私達もそこへ移動するこにしました。
 その中は、ちゃんと壁と屋根があり、部屋のようになっており、右奥にドアがありました。
 そこからガヤガヤする声が聞こえましたので、従業員が宴会でもしているのかな?と思い、皆さん静かにタクシーを待っておりました。
 
 しかし、待つ時間は、長く感じるものですね!またもや、小生の好奇心が動きだし、ドアの中へ入ってしまったのです。
 結果は、宴会場ではなく、大雨に行き場を失った観光客が大勢集まっていただけでした。
 そこは、雨を避けられるような屋根があるスペースがあり、普段は、観光客が使う通路の一部だと思われます。
 
 その時、遠方に日本人と思われる二人が見えたものですから、「そうだ、先ほど別れたTさんご夫妻ではないか?」と思ったのです。
 そして、小生は、ずぶ濡れになりながら二人のいるところに走ったのですが、近づいてみたら違う人たちでした。
 
 そうこうしているうちに、ようやくタクシーが到着しましたが、一台しか呼べなかったものですから、まず、体重が軽い人が乗り込み、重い小生は、ホテルから戻ってくるまで待つことになりました。
 待っているうちに、雨がやみ、ライトアップしたモンサンミッシェルを撮ることができました。

 ライトアップしたモンサンミッシェル


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