花のベネルクス物語15日間の旅行記
 <2012. 4.11(水)~ 4.25(水) (株)ユーラシア旅行社>

        ~4月22日(日)旅行12日目  くもり時々晴れ~  
 
 






                                No.23


 「鳥の声で目覚めた!」と言いたいところですが、でも、朝からワクワクしていました。それほど、緑溢れる別荘地を散策できるのが楽しみだったのです。
 でも、その前に例によってホテルの評価というか印象を申し上げます。
 ホテルの名前はクライン・スイッツァランド(Klein Zwitserland)で、「森の中の別荘地に立つホテル」という感じで、私達が宿泊した部屋は151号室(2F)です。 シャワー、トイレなどの水回りは問題なく、また、ベッドがダブルなどですが、部屋の面積が狭いことが欠点だといえると思います。

 さて、この日のホテル出発までの予定ですが、モーニングコール7時30分、朝食が7時00分BFレストラン、バゲージダウンが8時30分、ロビー集合(出発)が9時00分となっています。私達は、食事の後にホテルの周辺を散策することにしました。



  <美味しそうな朝食>

  <ホテルの入口付近> 


 朝食は7時40分頃ご馳走になりましたが、ご覧になれば分かると思いますので、味のコメントは特にありません。
 食事の後はホテル周辺の散策です。近くには大きな別荘のような建物が多数あり、また、2頭のポニーが遊ぶところもあり、緑に包まれた静かで美しいところでした。




  <ホテル周辺の雰囲気> 

   <別荘でしょうね?>

  <花をあしらった?>

  <可愛いポニーちゃん!> 


 いかがですか?散策が楽しくなる!という雰囲気が写真から伝わってくるのではないでしょうか!

 散歩が終わりますと、出発ですが、予定通り9時にバスが発車しました。何処に行くのか?そうでした!本日の予定を申し上げませんでした。

 午前中は5500ヘクタールというオランダ最大の公園デ・ホーヘ・フェルウェ国立公園(通称“ゴッホの森”)内にある
「クレラー・ミュラー国立美術館」を見学します。
 その後、昼食を挟んでオランダ王室と深い関わりを持つ
「ヘット・ロー宮殿」とオランダのヴェネツィアと称される美しい小村「ヒートホルン」を訪ねます。
 そしてオランダの中でも異色の地といわれるフリースランド州のレーワルデンに向かいます。 今日も楽しい行事が一杯です。

 まず、ゴッホの森のクレラー・ミュラー国立美術館到着10分ぐらい前のデ・ホーヘ・フェルウェ国立公園と美術館到着時の様子をご覧ください。
 ただし、「わがまま歩き」が表現している国立公園の記述「5500ヘクタールを有するオランダ最大自然公園。数百頭のあか鹿やのろ鹿、猪や無数の小動物が生息する。紅葉も美しい深い森林やディーンと呼ばれる小高い丘、ヒースで覆われた原野を・・・」というイメージはあまり感じられませんでした。



 <国立美術館入口付近>

 <クレラー・ミュラー国立美術館>


 美術館の到着時刻は9時50分ぐらいでしたが、10時開館ですからちょうど良い到着時刻でしたが、私達の前には大勢の日本人観光客が行列を作って開館を待っていました。

 
クレラー・ミュラー国立美術館は、国立公園の中心部にあるので「ゴッホの森」と呼ばれていて、1938年オープン、クレラー・ミュラー夫妻のコレクションをもとに設立されたものだそうです。
 スーラやピカソ、モンドリアンなどの19世紀~20世紀の絵画、「ラングロア(アルルの橋)」や「種まく人」など世界有数のゴッホコレクションを所蔵しています。
 また、野外の庭園にはロダンやムーアの希少な彫刻作品が静かにたたずんでいるといいます。

 そうはいいましても、ゴッホや絵の知識がまったくない小生には何を見たら良いのか分かりませんが、ゴッホの作品275点のうちユーラシア旅行社のパンフレットに記載されていた「4本のひまわり」と「夜のカフェテラス」だけでも頭に入れておきたいものです。



  <ゴッホのひまわり> 

   <美術館の入口に向かう!> 


 美術館は10時きっかりに開館したのですが、時刻通りオープンするという扱いは、まるで日本のようでしたね。
 ところで、右上のひまわりの絵を撮影した時間が10時08分となっていますで、建物の中に入って最初に撮影した作品ということになります。この絵がゴッホの「ひまわり」でしょうか?

 この後、やみくもに「パチパチ」と撮影した絵の写真がたくさんあり、これを全部見ていただくのは無理だと思いますが、できるだけ多くのものを掲載したいと思います。

 それにしても、自分が撮影した絵画がどんなものなのか分からない!というのは寂しいものです。そこで、Wikipediaなどで勉強しました。
 まず、右上の写真ですが、作者はゴッホ(以下、同じ)、作品名は
「4本の切ったひまわり」、1887年にパリで制作したものです。



    <「夜のカフェテラス」>
 小生の撮影技術が未熟で、左上の部分にガラスの光が反射して見にくくなってしまいましたが、この絵は、ゴッホの代表的な作品「夜のカフェテラス(アルルのフォラン広場)」です。

 
1888年2月から滞在した南仏の町アルルの旧市街フォラン広場に面する比較的裕福な階級層向けのカフェテラスの情景を描いた作品です。

 黄色い部分がガス灯に照らし出されたカフェ、手前の黒いごつごつした石畳とテラスの右側の白い石畳、そして、右側の1本の杉の木、画面上部の薄暗い旧市街地の建物、青い星空に浮かぶ大粒の石粒のような星々(画家自身が「“天国の花”として描いた」と言ったそうです。)などが印象的ですね。


 さて、次は「糸杉と星の見える道(夜の星空、荷車、通行人)」をご覧いただきましょう!
 この絵もどこかで見たことがあると思いますが、ゴッホの傑作とされています。
 ゴッホが精神的病になり、志願して入院したサン・レミのカトリック精神病院サンポールで制作(1890年)された作品です。
 この絵は、中央の糸杉が枝を揺らめかせるように天に伸びていますが、画面上部には糸杉の右側に三日月が、左側に丸い渦のような星々が描かれています。(宇宙銀河のような感じですね!)

 ゴッホは、サン・レミに滞在していた時に糸杉を題材にした作品を複数描いていますが、糸杉に人生を重ねていたという解説があります。
 「糸杉は人間の生、すなわち誕生や成長、友愛、永遠への憧憬を意味していたと同時に、その終焉である≪死≫をも象徴する存在であり、精神的圧迫に苦悩していたゴッホには自身の内面世界を反映するために最も的確なモチーフであった。」というものです。

 
この絵もそんなゴッホの精神状態を表しているかも知れませんが、「夜のカフェテラス」と同様に黄色と深い青色が織りなす世界は、ゴッホ独特の表現のような気がしてなりません。
 

    <糸杉と星の見える道>


 次に、小生が知っている絵「アルルのはね橋(アルルのラングロワ橋と洗濯する女性たち)」を掲載します。そして、その次に作品名が分かった絵を見ていただきます。
 この絵もどこかで見たことがあるように感じるのは小生だけでしょうか?



   <アルルのはね橋>
 「西洋絵画美術館」の解説によれば「ゴッホがアルルで見いだしたもっとも有名なモティーフの一つが、アングロワのはね橋である。アルルからプークに至る運河にかかるこの橋は、オランダのはね橋への郷愁を彼の中に呼び起こしたにちがいない。そしておそらくそれ以上に、青い空と水、単純なはね橋の造形は、浮世絵風の明確さ、単純さを求めるゴッホにとって好個の題材になったにちがいない。」としています。


 橋や洗濯をする女性たちなどが明るい色彩で描かれていることから、制作当時(1888年3月)のゴッホの精神面も明るかったのではないでしょうか?

 次は小生がやみくもに撮影したゴッホの作品をご覧ください。



 <草原の草とバラのある静物>  

  <自画像(88年、パリ)>


 「草原の草とバラのある静物(86~87年、アントウェルベンで制作)」は、新しく発見されたゴッホの作品だという話でしたので、かみさんなどは、1冊だけ残っていた解説書を手に入れたこともあり、小躍りして喜んでいました。
 また、「自画像」は、数が多い作品ですが、クレラー・ミュラー国立美術館には、右上の作品が展示されていました。



<次のページに続きます。>






次のページ(23の2) 前のページ(No.22)