ルーマニア・ブルガリア大周遊17日間の旅行記
 <2012.10.16(火)~11.1(木) (株)ワールド航空サービス>

     ~旅行12日目・10月27日(土) 晴れのち曇り(昼食時に小雨)~





                                                 No.20

 昨日は焼酎を大分いただいてしまいましたが、体調は悪くありません。
 ところで、バイア・マーレのホテルは
「カルパティ(CARPATI)」という名前で、2連泊します。
 このホテルは、「3つ星」の評価になっています。
 夕方、暗くなってからの到着でしたから、良い写真がありませんが、縦長の建物で部屋の中は「こぢんまり!している」という印象でした。
 ベッドがシングルなのに部屋がちょっと狭いのですが、スーツケース置き場は椅子を移動して確保できましたので、問題ありません。
 また、「水の出が悪いのでトイレットペーパーはゴミ箱に!」という話がありましたが、水量が豊富で流しても問題ないようです。
 このように、浴槽やシャワーなどの水回りは、「お湯の量が多く、湯船も深い。これまでで最高!」というものでした。

 ホテルの写真が見たい?

   27日の朝の写真がありませんでしたので、昨日の到着時に撮影したもので夕闇が迫っていました。
 ところで、今日の予定ですが、終日、マラムレッシュ地方の観光となっていて、スロバキアの旅でかみさんが好きになった
木造教会(スルデシュティ)を午前中に見て、昼食の後にサブンツアーの陽気な墓を見る予定です。そして、早めにホテルに戻ることになっています。
 ツアー参加者の体調を気遣って「ゆったり」した日程にしているようです。
 8時30分出発ですが、その前に6時30分からP階レストランで腹ごしらえができましたが、写真撮影していませんでした。
 その代わりにバイア・マーレの街並が部屋から見えましたので、掲載してみました。
 それにしても、今までで最も美味しい朝食だったのに残念です。(特に、野菜とチーズを混ぜた卵焼きが美味だったな!)

 ということで、予定通り8時30分にスルデシュティの木造教会の見学に向かいました。
 でも、その前にホテルがあるバイア・マーレの説明をしておきます。

 
バイア・マーレは、マラムレッシュ地方の観光の拠点となるシゲット・マルマツィエイやサツマーレへの中継点となる町で、マラムレシュ県の県庁所在地でもある近代的な都市です。
 かっては金銀などの鉱山の町として栄えたが、旅行者は通過してしまうことが多い町といいます。
 私達は、バイア・マーレに2泊しましたが,この町を見学するとはありませんでした。
 また、シゲット・マルマツィエイやサツマーレへの観光もしませんでした。


 では、なぜ、ワールド航空サービス社は、バイア・マーレに2泊することにしたのか?
 その心は、先ほど申し上げたように近代的な都市でホテルなどが充実していること、さらに、スルデシュティの木造教会までバスで35分・30㎞ぐらい、陽気な墓で有名なサブンツァまで50㎞ぐらいですから好位置なんですね。


 ホテルを8時30分に出発して9時ジャストぐらいにスルデシュティの駐車場に到着しましたので、約30分間の旅でした。
 まず、その間の光景ですが、朝靄のような天気の中で逆光の写真が撮影できましたので、この光景と、スルデシュティの駐車場近くの写真をご覧いただきます。


 <逆光の写真で見える光景>
 
  <駐車場付近>

 左の写真は、朝靄の中ではなく、単に逆光でしたね。
 ところで、スルデシュティの木造教会へは、ここ(右写真)から歩き始めました。
 周囲の美しい光景と牧歌的な生活が垣間見られて、10分間弱という短い時間でしたが、「心がワクワクするほど」素晴らしいものでした。



   <馬車が行き交う>
 
  <牧歌的な農家住宅>

 朝から荷馬車でどこに何を運んで行くのでしょうか?
 でも、ご覧のような笑顔を見知らぬ異国の人間(私達)に見せてくれるのですから、それだけで人柄の良さが伝わってきます。
 このヨーロッパの原風景のような光景は,、木造教会への細長い道路の両側に広がっていて、
「ここに来て本当に良かったな!」と思ったのですが、木造教会に着きますと、もっと感動する光景が待っていました。


  <木造教会入り口の門>

   <門を入ったところ>

 荷馬車のところから歩いて5分で木造教会に到着しました。門も木造ですから雰囲気があります。
 右の写真の左側に建物が見えていますが、これは教会ではありません。
 見づらいのですが、青い下草と木々の紅葉が見事に調和していて、「秋深きルーマニアの木造教会」の典型を見ているようでした。
 そして、入口の門を中から見たり、小屋のような建物を見ながら、さらに進んでいきますと、右正面の方向に教会独特の細長い尖塔がある赤茶けた建物が見えてきました。
 教会の手前には、黒い木製の塀と入口がありました。


 
  <入口の門を中から撮影>
 
   <小屋のような建物>

 この時は、ご覧のように天気に恵まれていたのですが、風がちょっぴり吹いていて、それが教会とその周囲をより美しく演出しているようでした。
 
黄色の落ち葉に覆われた地面に時々「はと樹木の葉が舞い落ちるのですから、何とも表現のしようがない美しい光景なのです。
 小生のメモには次のように書いてありました。
 「周囲の景色が美しい!(バスから5分ぐらい歩く。)」
 「教会敷地の木々の黄色と建物の黒が見事に調和して素晴らしい!リスが出てきそうな雰囲気。」

 その中で見えたスルデシュティの木造教会をご覧いただきます!
 「カトリック教会はどこも同じ!」で「イタリアやフランスなどの大聖堂の教会を訪ねる旅はできるだけ避けたいな!」と考えていた私達ですが、スロバキアで木造教会を見てからは、その素朴さにすっかり魅了されてしまい、「木造教会なら見たいな!」と考えていました。
 スルデシュティの木造教会は、スロバキアの教会よりも周りの環境が素敵で「とても良いものを見せていただいた!」と感じたのです。


  <尖塔が美しい木造教会>

   <教会への門>
 
   <神父さんが説明?>

 建物の中は,暗いのですが、東方系の教会らしく正面にイコノシスタスがあり、約30分間、見学しました。
 「フレスコ画もさることながら敷物や飾り物が美しい!」というTさんのメモが残っていますが、記憶が定かではありません。
 なお、神父さんが説明をしてくれたのでしょうか?鍵を開けていただいたのかも?
 ちなみに、Tさんのメモでは、この教会は、
18世紀建造、ギリシャ・カトリック教会で、尖塔の高さが54㍍、全体で72㍍と書いてありました。
 マラムレシュには伝統的建築の木造教会が多く残り、そのうちの8つが世界遺産に登録されていますが、ここスルデシュティの木造教会も世界遺産に登録されています。
 もう少しもう少し近くからご覧いただきましょう!


 <明るい日差しに照らされた教会>

 <教会の裏側、木造ですね!>

 さて、ここを見学して、帰り道に地元の子供たちが民芸品を売りに来たり、農家の素朴な人達などに出会いました。


  <農家の素朴な人々>

  <食器がぶら下がっている!>

 こうして10時ぐらいにスルデシュティの木造教会を後にしたのですが、バスで20分ぐらい走ったところで楽しい出来事が待っていました。
 これもワールド航空サービス社、というよりTさんの心遣いでしょうネ?
 
カヴニックという村の朝市を見学して地元の人々とふれ合うことができました。トイレ休憩を兼ねて!という説明でしたが、こういう体験が本当に楽しいものなのです。
 「感謝感激雨あられ!」です。
 写真?もちろん、何枚も撮影していますので、2枚ほどご覧いただきます。


     <色とりどりの野菜>

 <地元の人と「はい!ポーズ!」> 

 ご覧のようにたくさんの野菜が並んでいたほか、クルミや蜂蜜などもあり、我が家は、蜂蜜を購入しました。

 さて、次の訪問地は、またまた木造教会です。
 村の名前は
「ブデシュティ」ですが、道路脇の高台にあるお墓が併設されている教会で、風が強かったこともあり、鮮やかに記憶に残っています。
 ワールド航空サービス社の日程表に載っていない村ですから、予定にない教会を見学したということですが、本当に有り難いことです。
 ところが、帰国してから場所を確認するために地図などでブデシュティ村を探したのですが、なかなか見つからないのです。

 やっと探し当てたのが、ルーマニア政府観光局のホームページで、その中に世界遺産として「マラムレッシュ地方の木造教会」がありました。
 その一つが「ブデシュティ村の教会」なのです。

<ここで、またまたお勉強・・・政府観光局のホームページから>
 世界遺産ーMaramuresーマラムレシュ地方の木造教会
 マラムレッシュ地方に、とてもユニークな木の教会があります。
 教会の建物すべてが木で造られており、驚いたことに建物を支える基礎の石すらないのです。
 屋根は非常に高く,長く四角いとんがり帽子のようなカタチをしています。
 このような特徴を持った教会建築を「マラムレッシュ版ゴシック建築」と呼ぶ専門家もいます。
 内部は極めて質素ですが、木の柱には太陽や綱などの模様の彫刻が施されています。
 レースのような軒、魚の鱗のようなパターンにカットされた木の屋根瓦、そして天を突く屋根が特徴的です。
 布地に描かれた絵画が木の壁に貼られ、その絵の世界は,聖書のシーンから村人の日常の生活風景まであります。
 当時の村人の、無名の画家が描いたものと思われます。
 では、1999年から順次、世界遺産に指定されたマラムレシュの木の教会をご紹介します。

 いかがですか?勉強になりますね!
 そして、世界遺産に実際に登録されている教会の名前が8つ列挙されていて、私達が訪問したシュルデシュティ村(Surdesti)もブデシュティ村(Budesti)もありました。

 さて、ブデシュティ村教会の場所ですが、先ほど申し上げたHPでは、「シゲット・マルマツィエイ市から26㎞。バヤマレ市から44㎞。」となっていますが、私達は、シュルデシュティ村から朝市を体験したカヴニック村を通っていくことになっています。
 シュルデシュティ村からバイア・マーレ(バヤマレ)までは東に10㎞ぐらい、そこからカヴニック村までの距離が分かりませんが、ブデシュティ村の教会までは、残り20㎞ぐらいといったところでしょうか?(東に)
 お陰でバスは順調に走って11時10分に到着しました。


   <ブデシュティ村の木造教会>

   <美しい花で飾られたお墓>

 左の写真がブデシュティ村の木造教会に到着した時のものです。入口の右側にあったキリストの像が印象的です。
 また、右の写真は、右方向の階段状の通路を登る途中にあったお墓ですが、この近くでは、明日、葬式があるということで墓を掘っていました。



   <木造教会の全景写真> 

   <教会の横顔>

   <教会の正面入口付近>  

 写真は多いがブデシュティ村の木造教会の説明がない?
 先ほどの政府観光局のHPを引用して説明します。
 

 この教会には「聖ニコラエ」の名前がついています。
 1643年に完成。ほかの教会よりもやや大きく,長さ18m、幅8mの堂々たる木の教会です。
 教会内部と外観の木彫りの装飾がとりわけ美しく、木にもガラスにもイコンが描かれています。
 「プラズニカレ」というイコンは、両面に絵が描かれています。
 そびえ立つ尖塔の下部に大きな鐘が吊られ、毎週日曜日、鐘の音が村中に響き渡り、今でも村人に祈りの時を告げます。

 内部を見学したのですが、「木彫りの装飾がとりわけ美しい!」という印象があまり残っていません。
 外で「教会の建物全体が撮影できるように!」とばかり考えていたためでしょうね!浅はかな限りです。
 でも、ほんの「ちょっぴり」中の様子を撮影した写真がありますので、ご覧ください。
 なお、Tさんからいただいたメモには「内部にはマキを切っていたら現れた(という)十字架が飾られていました。」とありますが、きっとそのような説明をしていただいたのでしょうね。
 
 
 この教会を後にしたのが11時40分頃でしたので、次はシゲット・マルマツィエイで昼食だ!と思っていたのですが、その前に「地元の方の生活が垣間見られる!」という楽しく貴重な時間が待っていました。
 場所は、Tさんのメモで「トナリの
スルビ村」となっていましたので、地図などで確認したのですが、正確な場所は分かりませんでした。
 ブデシュティ村の木造教会からバスで4~5分走ったところです。


  <荷馬車にのって>

  <パリンカを醸造している!>
 
  <舞い落ちる木の葉>
 
   <ドラム?の演奏で歓迎!>

 滞在時間30分弱でしたが、ルーマニアの農家の原風景が見られたのですから,こんなに嬉しいことはありません。
 私達が到着しますと,どこかに荷物を運ぶのでしょうか?荷馬車が走ってきて、また、小川の流れを利用した洗濯をしている左側の小さな小屋では、右上の写真のようにルーマニアの焼酎!とでもいったらよいのかプラムから作るブランデー、ツイカ(パリンカともいう、50°)を醸造していました。
 このおじさん(84歳)が酒好きのようなで、陽気で私達にも自分で造ったツイカを注いでくれ、肩に手を回して記念写真までとっていただきました。
 また、隣の家のおばさんとご亭主が出てきて、ニコニコしながら落ち穂拾いやドラムのような楽器で演奏して歓迎してくれたのです。


 こういう歓待は本当に「驚き!」ですね!
 小川の流れを利用した洗濯場面がない?
 ルーマニアの農家の生活と人々の暖かい心に触れたのですから、もちろん、掲載しますが、女性は皆さんスカーフ?で男性は帽子姿が普通なのでしょうか?
 

 こうして、楽しい時間を過ごして、次はシゲット・マルマツィエイで昼食です。到着時刻は、12時45分ぐらいでしたから、スルビ村からは40分間の距離でした。その内容は,次のページでご覧いただきます。






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