ルーマニア・ブルガリア大周遊17日間の旅行記
 <2012.10.16(火)~11.1(木) (株)ワールド航空サービス>

     ~旅行12日目・10月27日(土) 晴れのち曇り(昼食時に小雨)~





                                                 No.21

 今日は午前中に思いも寄らないことが起こりました。しかも、楽しく嬉しいサプライズだったのです。
 一つは、カヴニック村の市場での心温まるひととき、二つ目は、世界遺産ブディシュティ村の木造教会見学、そして、その隣の村、スルビでの一般家庭への訪問です。
 これらは、いずれも予定外の行事でしたが、もしかしたら、「日程表に載せないでツアーメンバーを驚かしてやろう!」という会社の計画だったのでしょうか?
 ところで、世界遺産になっているマラムレッシュ地方の木造教会は、8つあると申し上げましたが、私達が訪問したのは、シュルデシュティ村とブディシュティ村の木造教会の2つでした。 出来れば、ほかの6つの教会も是非、見学したいものだと思いました。
 そこで、6つの教会について勉強したいと思います。

■ ブルサナ(Barsana)村 
 シゲット・マルマツィエイから17㎞、バヤマレから55㎞、1720年に建て始められたが、現在の姿が完成したのは1800年。二重の構造が特徴である。聖壇には当時の絵が残っている。当時の有名画家が描いたものと伝えられ,現在も見学できる。面白いことに教会建設の途中段階から,神父たちの住居が教会の周辺部に建てられたため、今日では教会プラス住居の、複合記念物として知られている。
■ イェウッド(Iued)村 
 ボルシャ市から25㎞この教会は1364年に建てられ、「聖処女マリアの誕生」という名前がついている。マラムレッシュ地方の木の教会の中で、最も古いものである。内部の雰囲気が神秘的で、建設された当時の雰囲気や文化の香りが漂ってくる。その仕上がりも丁寧かつ立派で、内部の壁面いっぱいに絵がが描かれ,たくさんの木とイコンが飾られている。

■ ポイエニレ・イゼイ(Poienile Izei)村 
 シゲット・マルマツィエイから50㎞、教会の名前は「聖バラスキヴァ」。1604年に建てられた。もともとハッキリした輪郭を持った景観の建物でしたが、1794年頃に、建築造形的に興味深い、民族的要素がつけ加えられ、そして大勢の村人が入れるように,内部構造が少し変わりました。

■ デセシュティ(Desesti)村 
 シゲット・マルマツィエイから25㎞、バヤマスプリエから31㎞。この教会は1770年に建築され、教会の絵は有名な「ラドゥ・ムンテァヌ」という画家が描いたものです。教会の名前は「聖
ヴァラスキバ」です。木と木の調和な組み立てが特徴と言われています。木にきれいな彫刻が彫られているものの、全体的に質素な造りが特徴です。
■ プロピシュ(Plopis)村 
 バヤマレから15㎞
「大天使」という名前がついている教会です。建てられた年代は1796年~1798年。絵が描かれたのは1811年です。マラムレッシュ地方の南にあるこの教会の建築様式には、トランシルバニア地方の影響が見受けられます。屋根の内部がアーチの形をしている教会は、マラムレッシュ地方で唯一、このプロピシュだけです。内部アーチ空間とともに、高い壁面と二重式の窓に特徴があります。
■ ロゴス(Rogoz)村 
 バヤマレから52㎞
1600年に建てられ、1785年に内部の絵が描かれました。マラムレシュの典型的な教会とは異なり、この教会は内部空間がとても狭くて間口も小さく,天井の高さは一番高い場所でわずか3mしかありません。

 以上はルーマニア政府観光局のHPを引用しましたが、この説明を見ますと、二番目イェウッド(Iued)村の木造教会だけでも見たかったな!という思いが残りました。
 その思いが天に通じたのか?(Tさんの配慮ですよ!)ピンクで色づけしたデセシュティ(Desesti)村の木造教会に行くことが出来るのですが、その模様は後ほどお伝えします。


 さて、話を本日の午前中のサプライズに戻していただいて・・・・
 そうした気持ちの良い時間を過ごすことが出来たものですから、昼食会場のシゲット・マルマツィエイのレストランでは皆さん声が弾んでいましたネ。


 レストランPERLA SIGHETEANAには12時45分頃到着しました。
 メニューは
 ・ミートボール入りのサワースープ(パンにつけるような濃いめのスープ・
「まあまあ!」
 ・伝統的な豆の煮込み(空豆の煮付け・
「まあまあ!」
 ・季節のフルート(葡萄、リンゴなど・
「まあまあ!」
 となっています。


 <レストラン「パーラ シゲッティナ」>
   

 レストランの名前の読み方が違う?
「左上がフルーツ、右上が?、左下がサワースープ、右下が豆の煮込み、以上!」と言いたいところですが、もう一つ料理がでました。
 これは、キュウリとパプリカ(赤ピーマン)の酢漬けでしょうか?
 また、右上の料理は何でしょうか? 写真を拡大して確かめたら、パンを小さく切ってニンニク油のようなもので揚げたものです。
 

 このレストランを14時頃出発して、午後のメインの観光地「サプンツア(Sǎpânta)の陽気な墓」に向かいました。
 レストランがあるシゲット・マルマツィエイからサプンツアまでは18㎞ですから30分もあれば到着できます。
 この日は,天気が悪く生憎、レストラン到着時あたりから雨が降ってきましたが、小降りでしたので傘があれば観光に支障はないようです。
 ここで、「陽気な墓(Cimitirul Vesel)」の勉強です。

 
1935年に村人スタン・イオン・パトラシュ氏が、故人の生前の職業や生活をユーモラスな彫刻として墓標に彫り、彩色したことが始まり。絵を見るだけで,牛飼い、教師、料理上手なおばさん、と故人の生活が見てとれる。スタン氏の家は現在、スタン・イオン・パトラシュ記念館(Muzeul de Stan loan Pǎtras)となり、一般公開されている。その横にあるアトリエでは、彼の技術を引き継いだ弟子が、現在も新しい墓標を彫り続けている。(地球の歩き方から引用)


  <陽気な墓の入口>
 
   <門の左側の様子>

 この墓をビデオやカメラで撮影するのは有料(金額はメモが残っていません。)でした。
 かみさんは、お墓や納骨堂といったところを撮影することに抵抗があるようで、ここでもカメラのレンズを向けることはありませんでした。
 ところで、写真を見ると雨が降っていない?そうなのです。ここでも、途中から降り出してきたのです。
 左の写真のように新しい教会を建てているようで、工事中でした。
 中に入りますと、上部が三角の形をした縦長で水色系の木製の墓標が建ち並んでいます。



  <整然と並ぶ陽気な墓>

    <料理が得意だった女性>
 
  <警察官それとも軍人>
 
    <洋服生地それとも仕立て>

 なるほど!きれいな絵で故人が生前、何をしていたのかが描かれており、その下には文字が見えますので、名前を含めてその説明がしてあるではないでしょうか?
 ルーマニアの木造教会では、敷地内で多くのお墓を見てきましたが、日本のお寺と同じように故人の名前や年齢などが彫られていて厳粛な気持ちにはなりますが、どんな人だったのかは分からないと思います。
 そして、何より「陽気な墓」というネーミングが良いですね。

 さて、ここをビデオとカメラで撮影するため、皆さんの最後に門を出た小生でしたが、皆さんの行方が分からなくなってしまいました。
 でも、バスが近くにありましたので、ここに置き去りにされたのではなさそうです。(*^o^*)

 バスの運転手さんに聞きましたら、「陽気な墓の右側の通路をまっすぐ歩いている。」という話です。
 何があるのかな?と思ったのですが、この墓標を生涯に渡り造った
スタン・イオン・パトラシュ氏の家を訪問したのです。
 地球の歩き方の書き方からすると、氏の家は、もっと遠いところではないかと感じたのですが、こんなに近いところとは思いませんでした。



 <スタン・イオン・パトラシュ氏の像>

   <制作中の墓標>

 入口には門があり、敷地の左右に平屋の建物があります。
 右側の建物には、日本の表彰状が飾ってありましたが、「世界ゴリッパですね!!」選考委員会という団体になっています。
 小生の勘違いであればいいのですが、この仕事を馬鹿にしているように感じてしまいました。
 表彰状には、「ドミトル・ポップ殿」となっていますが、この方は、2011年6月25日に放映された「世界ふしぎ発見」に出演しているようです。


 さて、この後、サブンツアの陽気な墓の周辺にあるお土産屋を覗いてから16時過ぎにバスに乗りましたので、小生は、「これでバイア・マーレのホテルに戻る!」ものと考えていました。
 ところが、またまた
サプライズです。Tさんが、ホテルには直行しないで、「デセシュティの木造教会」というところを見学すると言い出したのです。
 この教会の名前は、聖バラスキヴァ」で、このページの最初の方に赤字で表示しましたので、覚えている方もあると思いますが、この教会見学も予定にないものだったのです。
 お手洗い休憩を昼食をいただいたレストランでとって、教会には、16時40分頃に到着しましたが、バスが入れないところのようで、緩い上り勾配の路の両側に広がる赤く色づいた木の実や紅葉が、
「良くいらっしゃいました!」と私達に挨拶しているように感じました。

 
 <赤いリンゴの実>

  <「紅葉と静寂」が包む教会付近>

 「そんなことを言うはずがない?」雨が少々降っていましたが、辺りは、別荘地のような雰囲気が漂っていました。
 デセシュティの木造教会は、右写真の路を歩いて行きますと、突き当たりようなところに静かにたたずんでいました。
 なお、バスが停まった道路からは、この木造教会とは別に高い尖塔を持った教会が見えましたが、世界遺産にはなっていない美しい木造教会が沢山あるようです。



  <デセシュティ教会の正面>

 <デセシュティの木造教会の入口門>

  <到着時に見えた別の教会> 

 デセシュティの木造教会は、建物全体が入るような地形がなく、やむなく尖塔がちぎれています。
 などと言い訳をしていますが、全体が入った写真の出来が悪かっただけの話です。
 肝心な教会の中ですが、有名な画家が描いた絵と木の彫刻が特徴のようです。
 この日は、葬儀の後片付け作業を「おばあさん」がしていて、遠慮がちに見たものです。
 しかし、Tさんのメモには「おばあさんが来年も皆さんをお待ちしているそうですよ!」となっていました。本当に暖かい素朴な心を持った人々が住んでいると思いました。

 さて、次には本当にホテルに向かいましたが、途中、雨の中をバスを停車して「ルーマニアの秋」を楽しみました。
 何の話か?17時30分前という時刻で「ちょいと」暗かったのですが、「雨の中の黄葉」撮影をしたのです。

 Tさん!カティさん!そして、ドリンさん!ルーマニアの黄葉を私達が楽しめるようにご配慮いただきまして本当にありがとうございます。

 
 <これぞルーマニアの黄葉!>

  <雨でもこの景色!>

 こうして、18時20分頃ホテルに到着しました。(身体が楽な嬉しい連泊です。)19時15分に集合してP階レストランで楽しい夕食です。


 <美味しいスープ!>

<キャベツ、柔らかく、美味しい!>
 
<メインの魚の揚げ物>
 
<傘つきチョコアイス>

 これではメインディッシュがスープのようですが、ポテトスープ(小生のメモでは「牛肉のスープ」となっています。)が美味しかったものですから、大きく載せてみました。
 また、キャベツは「酢漬け」のもので、こちらも結構な味でした。
 メインは、メニューでは「鱒のフライ ライス添え」となっていますが、小生のメモには「魚の揚げ物・・・超とはいえないが、美味い!」とあり、ライスのことを勘違いしたのでしょうか?「ママリガ?・・・まあまあ」となっていました。
 デザートのチョコアイスは「まあまあ」でした。




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