夕日は、地平線に隠れる寸前が最も美しいようですが、前ページの写真は、残念ながらその瞬間を捕らえたものではありません。しかし、「まあ、まあ」ではないかと思います。
 多くの人々が下山する時刻になると、混雑して下山することが大変であると言う添乗員の助言で、早めに降りることにしたのですが、ここでも、心に残ることがありました。
 その一つは、「階段の恐怖」を体験したことです。
 帰りは、正面の階段を下りたのですが、急傾斜の上に幅が狭いのです。しかも、段差が大きいのです。
 小生の足が短いこともありますが、こういう階段を体験したのは、初めてでした。「アンコール・ワットの中央棟に登らなくて良かった!」と心に囁いた小生でした。
 二つ目は、階段を下りた後に、山を下りるのですが、象が通る道(舗装していないが、山を廻るようにしてできている)での光景である。
そこには、汚れた服装をした子供達が、道路の脇にひざまずいたりしながら、静かに観光客に手を合わせているのである。
 その貧しさに心が痛んだのであるが、最初に中国に行ったときの子供達の物乞いと大きく違っていたという印象が深いのは、なぜであろうか?
 中国の子供達には、もっと活動的な感じがしたものであるが、カンボジアの子供達は、観光客を拝むように物静かで、その貧しさに哀れさが漂っているような気がするのである。
 私達も微力ながらユネスコに寄付したり、民間団体が主催する里親になる制度に参加したりしているが、日本の恵まれた環境に感謝しながら、この子達の幸を願わずにはいられない感慨深い旅であった。

 ここの見学が終了すると、シェムリアップの郊外であろうか?夕食である。
 夕食がバイキングという経験は、初めであるが、観光客が百人以上も入るような大きな体育館のような建物である。
 そして、正面には、舞台があり、民族服や猿など色鮮やかに着飾った男女が静かな雰囲気で踊っているのである。
 この踊りは、皆、アンコール・ワットに描かれた物語を表現しているようである。

  バイキング形式による夕食。小生にしては、量が少ない?写真では、遠慮してます。
              アンコール・ワット物語の数々




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