<Portugal>
 連泊で巡るポルトガルの美しい町
や村12日間の旅

 <2013.3.5(火)~3.16(木)・ユーラシア旅行社>

    ~3月12日(火)旅行8日目     曇り後晴れ~ 







                                  No.16


  ポルトガル王家の夏の離宮 シントラ宮殿

 ペーナ宮殿の見学を終わると、レプブリカ広場に面したシントラ宮(王宮)に向かいました。

 シントラ国立宮殿(シントラ宮)は、15世紀初頭から19世紀後半にかけてポルトガル王家が住み続けており、ポルトガル国内で最も保存状態が良い中世の王宮です。
 イスラム教徒が残した建物をディニス王が居城とし、14世紀にはジョアン1世が増改築を行いました。シンボルとなっている2本の塔は、この時代に造られたもので、その後もマヌエル1世の時代に増築が行われ、ムデハル、ゴシック、マヌエル、ルネッサンスなど多彩な建築様式がみられます。
 特徴は、真っ白な外観と2本の大きな塔で、2本の塔は台所(キッチン)の換気口になっていて33mもあります。
 宮殿前にはレプブリカ広場があり、その遠方の山には
「ムーアの城跡」が見えます。


   <シントラ宮正面> 

  <宮殿前のレプブリカ広場>

 宮殿内は、他の宮殿に比べると装飾物が少ないが、天井は圧倒されるほどの装飾になっています。
 これは、傍流の6男として生まれながら、偶然が重なって平和裏に王位に就き、さらに、インド航路の開設などの吉事に恵まれてポルトガル王国の黄金期を築いたことから幸運王といわれたマヌエル1世が国力を天井に描いたものといわれています。

 その宮殿内をどういう順で見学したのかですが、ここでも添乗員さんのメモを引用しますと次のようです。
 「白鳥の間」→かささぎの間→王の寝室→シーザーの間→王冠の間→ガレオン(船の種類)の間→引き出しの間→タベストリーの間→紋章の間→中国の間→アラブの間→客間→キッチン→マヌエルの間→ケイジャーダ(チーズケーキ)試食となっています。

 さてさて、ここもうまく撮影できたでしょうか?でも、王宮の中は一方通行でしたから間違いなく見学したはずです。

 最初に、「白鳥の間」ですが、ここの天井には、それぞれ違ったポーズをとる白鳥27羽が描かれています。
 などと言ってますが、撮影していなかった?・・・正確には部屋全体を撮影していなかったということです。


  <天井に描かれた白鳥>

   <かささぎの間>

 「ええ・・!、27羽もいるはずなのに、これ一羽!」というご指摘をいただきそうですね。
 しかし、これが描かれた謂われを知りますと、娘思いの王様の心情が伝わってきます。
 その謂われはおおむね次のような話です。

 「ジョアン1世の娘カテリーナが27歳の時にイギリス王チャールズ2世のもとにお嫁に行ったとき、その幸せを願って27羽の白鳥を描かせた。」というもので、この話からなぜ27羽なのかも理解できます。

 続いて同じく天井一面にカササギの絵が描かれた「かささぎの間」ですが、こちらは、「かささぎ」という鳥がどこに描かれているのか分からないかも知れませんね。
 この天井一面に描かれている「136羽のかささぎの絵」にも面白い由来があるそうで、ジョアン1世という王様が女官にキスをしているところを王妃に見られた時の言い分けが「これは善意なんだ!」といったとか!
 だから、136人の女官の数と同じ数のカササギを描かさせて、カササギが咥えているリボンに「善意」と書いてあるというのですが・・・
 何だか分かったようで分からない話ですね。
 また、どうして、カササギという鳥を描いたのかも分かりませんね。

 さて、次は、「王の寝室」ですが、ここは3枚の写真を撮影しました。



 <王の寝室>

 <美しいアズレージョ>

  <赤いのベッド!>

 次に、シーザーの間、王冠の間、ガレオン(船の種類)の間と続きますが、写真が全部揃っていませんし、これらの部屋がどのようなところなのか良く分かりません。


  <シーザーの間> 
 シーザーというのは、あの有名なジュリアスシーザーのことで、「フランドル製のタベストリーが見事」だという説明を見かけました。
 しかし、小生には、残念ながら、フランドル製もタベストリーという言葉も理解していませんでしたので、調べてみました。

 フランドルというのは、ベルギー、オランダ、フランスにまたがる刺繍の産地のことのようです。

 また、タベストリーは、「ベ」ではなくタペストリーという言い方が正確のようで「室内装飾用の織物」だそうです。
 これで、少しは理解できたかな?と思いました。
 でも、その理解では「シーザーの間」ではなく、「タペストリーの間」の説明のようですね。
 また、手前には2匹の赤い魚の陶器がおいてありましたが、どんな意味があるのでしょうか?

 次に、「王冠の間」、「ガレオン(船)の間」ですが、撮影していませんでした。


  <ガレオン(船)の間の天井> 

  <木製の調度品(ガレオンの間)>

 と思っていましたら、ガレオンの間の全体が分かるものは撮影していなかったのですが、上の2つの写真が残っていました。
 ガレオンの間の天井は、船底のような円い形をしていますが、その壁のような部分にはご覧のような三角形の帆をつけた船が描かれています。
 この帆の形によって向かい風でも前に進むことができるようになったといわれていますで、世界に乗り出すための先進科学技術を使った船を描いてみたかったのでしょうか?

 「ガレオン(船)の間」の次は「引き出しの間」、「タペストリーの間」と続きますが、2つの間に該当する写真が見当たりません。

 この二つの間の次は、最も煌びやかな「紋章の間」ですが、その前に、どこの間かは分かりませんが、スペイン製の家具とゴルドバ製の椅子が置かれた部屋がありました。
 もしかしたら引き出しのような家具だから「引き出しの間」ということはありませんよね。

 

  <きめ細かなつくりの家具>  

 さて、次の部屋は、最も煌びやかな「紋章の間」ですが、国王が重要な決定をする際に使用されていた部屋です。
 この部屋は、マヌエル1世の統治時代(1495-1521)に作られていますから、インド航路の開設などで繁栄を謳歌したポルトガル王国の黄金期を象徴するような部屋になっているのだと感じました。



   <紋章の間>

  <紋章を描いた天井>

   <壁のアズレージョ> 

 マヌエル1世は、ヴァスコ・ダ・ガマのインドからの帰還の第一報をここで聞いたといわれていますが、こうしたことから王宮の中でもこの部屋が重要な部屋であったことが分かります。

 天井に描かれた紋章は、中央がポルトガル王室、その隣に王子・王女8つ、その横に貴族72個が描かれています。

 また、壁のアズレージョは、大変美しいもので狩猟の様子を描いています。

 紋章の間の次は「中国の間」、「アラブの間」、「客間」となっていますが、一つも撮影していませんでした。

 そして最後に「キッチン」、「マヌエルの間」ですが、この二つの間はかみさんが撮影していました。


   <大きなキッチン>

    <キッチンの煙突>

  <マヌエルの間> 

 この宮殿を最初に正面から撮影した写真がありますが、右側の2本の大きな塔は、キッチンの煙突だったのですね。
 なお、マヌエルの間は、「幸運王」といわれるマヌエル1世のことですから「マヌエル1世の間」といった方が良いかも知れません。

 さて、シントラ宮殿見学を終了しますと、ユーラシア大陸最西端にあるというロカ岬に向かいました。
 シントラ宮殿を17時20分頃出発してロカ岬には18時00分頃到着しましたが、夕闇迫る岬の光景は、「とうとうユーラシア大陸最西端に到着したぞ!」という気持ちを高めるものだったのかも知れません。



   <大きな石碑が!> 

   <ロカ岬の大西洋>

  <カモイスの誌を刻んだ石碑>

 シベリアが東の果てならば、ロカ岬はユーラシア大陸の西の果てです。
 北緯38度47分、西経9度30分、高さ140mの断崖の上にポルトガルの詩人ルイス・デ・カモンイスが詠んだ叙情詩「ウズ・ルジアダス」の一節「ここに地終わり、海始まる(Onde a terra se acaba e o mar comeca)」を刻んだ石碑がポツンと建っていました。
 もう少しこの地の海と空の様子をご覧いただきましょう。


   <西の端からの大西洋>

  <夕闇迫る空を覆う雲> 

 なお、ここで日本語の「ユーラシア大陸西端到達証明書」をいただいたのであるが、行方不明になってしまいました。

 これで本日の観光は終了!となり、3連泊する予定のリスボンのホテル、ドン・ペドロ(Dom Pedro)に向かいました。ロカ岬出発が18時30分、ホテル到着が19時10分、夕食がホテルで20時00分からです。
 このホテルは「5つ星ホテル」だそうですから美味しいものが出てきそうです。



  <サラダ> 

  <ポークカツレツ>

  <デザート>

 さすが5つ星ホテル!彩りが良くてとても美味しそうですね。
 そこで、飲み物を奮発して小生は赤ワイン、かみさんはビールを注文しました。
 しかし、肝心な味の方が、「サラダ」は彩りの良さに反して「まあまあ」、ポークカツは「普通」、デザートの果物は「まあまあ」だったのです。あまり期待してはいけませんね。









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 このページ(No.16)は、シントラ宮殿とロカ岬を掲載しています。