やっとの思いで部屋に着いたら、今度は鍵が開かない。
普通のキーで、回せばよいはずが、いくら回しても開かない。
まいったね、これには!
しかし、因縁があるのか、「風呂場で危うくあの世行き事件」や「水浸し引越事件」があったのですよ。
ところで、外で食べたこの日の夕食「子羊のカツレツ」は、美味しかった!と記憶しているが、その後の記憶が曖昧である。
「風呂場で危うくあの世行き事件」は、この晩に起こった。
このホテル、迷路の割には、部屋が広い。といっても、またも、ウナギの寝床みたいに細長い。
そして、最大の特徴がトイレとバスルームが別になっていることである。
「うん!これはいい」と思って、おもむろに風呂にはいるが、仰向けに寝ないとお湯が身体全体に行き渡らない。
不便だな、と思いながら、備え付けの石鹸で身体を洗い頭にシャワーを使いながら石鹸を所定の位置に戻そうとしたら、サー大変。
片足が滑って、バランスを失う。
湯船に転倒か、と覚悟したら、なんと、わが身体は、湯船の縁に後ろ向きに倒れていくではないか!
そこから、湯船を乗り越えて、頭から床へ直撃か、と思ったら、重いお尻のお陰で尾てい骨あたりが床に当たり、大音響とともに尻餅をついてしまう。
傷みを堪えながら、なんとか起きようとするが、身体が動いてくれない。
その音を聞きつけたかみさん、大きな声で驚きと心配の声を発するが、私は、大事なところを抱えて、懸命に起きようとする。
笑いたいけれど傷みが邪魔をして、笑うに笑えない一幕でした。
幸い、脳血管系の病で倒れたのではないことが判明し、かみさんは、一安心。
以上が事件の内容であるが、くだらない?そうですね!
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