No.14


さて、次は「天人花の中庭」の隣りにある「大使の間」が気になりますが、写真やビデオの記録を頼りにその様子をご覧いただきたいと思います。
 ここは、コマレスの塔の下にあり、王宮の中でも最も大きな広間です。
 そのため、様々な国の使節の謁見、賓客の接待などが行われた場所だそうです。いわば、王様の政治活動の場だったのでしょうね。
 天井や壁にはモザイクやアラビア文字の彫刻など美しい文様が施されいています。 そして、昔はステンドグラスがはめ込まれていたのですが、現在は普通のガラスになっています。
 言葉ではわからない?写真を掲載しますが、暗くて様子がわかりづらいので「ガッカリ」しないでくださいね。


  天井近くの高窓

  柱壁の文様

  暗い部屋の窓

 この大使の間をでると、次は「ライオン(獅子)の中庭」です。
 ここは、124本の大理石の柱が立つ回廊に囲まれ、12頭のライオン像に支えられている噴水があるのですが、私たちが訪問したときは修理中のようで、四角のガラスのようなもので囲まれていて、ライオンも見あたりませんでした。
 ここは、「ハーレム」という言葉のように王様のプライベート空間ですから「他の所は見なくとも、ここだけは見たかった」ものですから、誠に残念な限りでした。
 そのためか、写真もビデオも出来がよいものが見あたりませんでしたので、顔がふやけている?小生の顔とともにその雰囲気だけでもご覧いただきましょう。


     ライオンの中庭

     大理石の柱
 
 写真左の下方に(黒い屋根の下)に白い枠のようなものが見えますが、これがライオンの噴水があるところです。(それしても、手前のアラベスク模様の柱は美しいな!)
 右の写真でも、小生の顔の右側、黒い屋根の下に赤と白の枠に囲まれたものが見えます。


 この中庭を挟んで3つの間(部屋)がありますが、ここからはいわゆる「ハーレム」で王のプライベートな生活空間になっています。
 中庭はご覧のように大理石の柱が印象的ですが、それ以上に繊細な彫刻のアーチの美しさが見る人々を引きつけてやまないと感じました。

 ライオンの中庭を取り囲むように平面図示した「二姉妹の間」「諸王の間」「アベンセラヘスの間」が中庭に接しています。それぞれ「王の皇后の部屋」「王の寝室」「王の居間」として使われていたそうで、どの部屋も天井の装飾が見どころとなっています。

 アベンセラヘスの間は、豪族のアベンセラヘス家の男性が、ハーレムの女性と密通したことで、王(グラナダ王国最後の)が激怒して一族の首をはね、流れ出た血がライオンの噴水まで届いたという伝説に因んでその名が付けられた間(部屋)です。
 中国や朝鮮王朝の宦官・内官制度は、このようなことが起こらないように男性の機能を奪ったということでしょうか?
 日本の江戸時代の大奥を含めて命を懸けた権力闘争と男女の人間ドラマが展開されたのでしょうが、本当に切なく恐い話ですね。


鍾乳石のような天井(アベンセラヘスの間

   アラベスク文様の腰壁
 
 ここをでると、「二姉妹の間」に入ります。部屋の床に大きな大理石が敷かれていることからこの名がついた、と説明されていますが、意味が理解できませんね!「二姉妹(にしまい)」と大理石がどのように関係するのでしょうか?



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