No.15

 二姉妹の間は、アベンセラヘスの間の反対側にあり、蜂の巣状の装飾が天井にあり、天井の小さな窓から淡い光がドーム内を照らしています。
 そして、二姉妹の間の奧にある出窓(望楼)の部屋(リンダラハの間)は、緑の腰壁が美しく輝いていました。
 ここは、王の寵姫がリンダラハという名前だったので、その名前がつけられたといわれていますが、リンダラハの中庭はレコンキスタ後に作られたとされていますので、話のつじつまが合わないようです。


 二姉妹の間の天井

 輝くようなリンダラハの間

 まぁ、それはそれとして、二姉妹の間のバルコニーからは、鹿のような形をした動物の彫刻が揺らめいて、そこからはアルバイシンの街並みが広がっていました。さらに、目を宮殿内部に転じますと、先ほど先ほど申し上げたリンダラハの中庭が見えます。小生などは「この青々とした樹木があるところは、一体何だろう!」と疑問に感じたものです。


 リンダラハの間

 鹿の彫刻

 リンダラハの中庭

 このように次々と場面が変わる二姉妹の間ですので、「凄い!」を連発したくなりましたが、リンダラハのことを「アヒメセスの間」という人もいて、「よくわからないな!」というのが正直なところです。

 ところで、ライオンの中庭のまわりには「アベンセラヘスの間」と「二姉妹の間」以外に「諸王の間」があるはずですが、残念ながら、案内していただけませんでした。
 諸王の間は、鍾乳石づくりの連続したアーチによって美しい空間をつくり出している王の居住スペースだそうです。
 また、天井には10人の王の姿が描かれているそうです。

 これで、アルファンブラ宮殿の見学は終わるのですが、ここからは細く長い通路を通って帰途につきました。その間、宮殿の美しい光景に「素晴らしい!美しい!」などという感嘆の言葉を発しながら歩いたものです。
 その中でも、5つのアーチを持つ柱廊(パスタル)がある建物、「貴婦人の塔」は、水と花と緑と囲まれた庭園(パスタル庭園)とともに忘れがたい光景となりました。


  
パスタル庭園と貴婦人の塔

 
このように約2時間という短時間でアルファンブラ宮殿を見学したのですが、「もっとじっくり見たかったな!」という思いが残りました。
 この後は白い壁の家が並ぶ「ミハス」に行きますが、グラナダからは153㎞となっています。
 「腹が減っては戦ができぬ」ものですから、途中、マラガというところでハムとイカスミの料理をいただきました。イカスミは皆さんはお好きですか?小生はあの黒々とした色が苦手で、どうも好きになれませんが、女性はこれを食べたら口を開けてはいけませんよ!






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