No.19


 話があちこちに飛んでしまいましたが、話をバスを降りたところに戻していただいて、駐車場から歩き出しますと、まず、公園のような緑豊かなところにでました。
 「ここは、一体何だろう?」と思ったのですが、コロンブスの記念碑が建つ「ムリーリョ」という公園だそうです。


   ムリーリョ公園を歩く

   コロンブスの記念碑


 この公園を抜けると、サンタ・クルスという地区にユダヤ人街がありました。1248年にキリスト教徒がここを攻略した後に、フェルナンド3世がここにユダヤ人を住まわせたそうです。
 「ここからユダヤ人街ですよ」という場所には、大きなミカンの木が植えてあり、また、近くには白い壁の家々とアルカサルと思しき建物がありました。さらに、添乗員さんはアルカサルの壁に水道管が埋設されていると説明していました。しかし、この場所は、アルカサルを裏側から見る位置にあるようで、この点も残念だったと思います。


   アルカサル

  白い壁のユダヤ人街

同左(サンタ・クルス広場付近)

 この近くには、上の右側の写真にあるように「サンタ・クルス広場」が見えてきます。
 この広場は、そう大きいものではなく、また、丸い形になっていますが、特徴としては、17世紀のスペインを代表する画家パルトロメー・ムリーリョ(1617~1682)が葬られているそうです。先ほど通った公園の名前は彼の名前だったのですね。
 また、彼が描く優しい顔のマリア様は、17世紀のスペインで聖母マリアが盛んに信仰されたこともあり、多くの人々に愛されたとのことです。
 この近くには彼が暮らしたという家もありました。
 
 ところで、広場の名前のサンタ・クルスとは、「聖なる十字架」という意味だそうで、ここに以前は教会があったのですが、1812年の火災で焼失したそうです。
 この広場の隣には、フランスの領事館もありましたが、地区全体がひっそりとしていて静かなたたずまいでした。
 
 この後、迷路のように細く曲がりくねった石畳の通路を歩きますが、ユダヤ人街といっても14世紀末の追放されていますので、ユダヤ人は住んでいないのでしょうね。


 サンタ・クルス広場

 ムリーリョの家

 迷路の先には、樹木(ミカン?)やイスなどが置かれた比較的大きな広場のような空間があり、私たちは、広場に面した店に入ったり、路地を覗いたりしてユダヤ人街でのひとときを過ごしたのです。
 ここを後にして、店の横を過ぎますと、緑が印象的な公園のような空間があり、そこからは次の目的地であるセビリア大聖堂やヒラルダの塔に向かっていきました。




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