8月7日(木)
      スペイン紀行:マドリードとトレドへ


                                No.24

 昨日の美味しそうな夕食?エンバナディージャという「スペイン風ギョウザ」と表示されていますが、もしかしたら、前ページの写真が間違っているかも知れません。と言いますのも、メインのような料理が二種類あったからです。時間から判断してマドリード駅近くのレストランでいただいたものですね。味?まったく覚えておりません。

 この日はモーニングコールが7時30分、昼食(前ページの写真)が同じく7時30分、ホテル出発が8時45分ですから、比較的余裕がありました。

 とろころで、昨日のページで書くべき事件がありました。新幹線に乗ったときですが、バスから降ろした小生のスーツケースの肩の部分に亀裂が入っていたのです。これは、本当に気分が悪いものです。昨日のホテルに入るときには、何ともなかったのですから、犯人はホテルのポーターだと思うのですが、原因の説明と謝罪、賠償があってしかるべきだ思ったものです。

 というような不愉快な話はこれくらいにして、今日は午前中がマドリード市内観光(プラド美術館、国立王妃芸術センター、スペイン広場、王宮)で、午後からはマドリードから約70㎞離れたトレドに向かい、トレド市内観光(サント・トメ教会、大寺院)です。
 そして、再びマドリードに戻りますが、翌日はマドリード発10時30分発の飛行機に乗るために朝から空港に向かいますので、今日でこの旅行は終わりということになります。

 さて、マドリード(小生は「マドリッド」といってます)は、スペインの首都ですが、意外と歴史に登場するのは古くないのです。9世紀にイスラム王朝の後ウマイヤ朝が現在の王宮の位置に小さな要塞を造ったのですが、11世紀のレコンキスタでキリスト教の王様(アルフォンソ6世)が奪い返した、というのが中世の動きのようです。
 本格的にマドリードが大きな都市として栄えるのは、16世紀のルネサンス期にスペイン王国としての融合が進んだ時代で、フェリペ2世が宮廷をマドリードに移して事実上の首都となったのです。このフェリペ2世という方は、ハプスブルク家の人ですが、18世紀以降にスペインを統治したのは、フランスのブルボン王朝だそうです。そして、現在の国王もブルボン家の人々のようです。

 まぁ、そんな小難しい歴史は、小生には理解できませんが、そうした歴史の舞台となった王宮の写真がないのです。「旅のしおり」を良く見ましたら「車窓観光」となっていましたので、説明を良く聞いて注意してみていないと「あっと」という間に過ぎてしまいます。

 
 綺麗な写真があるではないか!と言われそうですが、小生が撮影したものではありません。
 王宮といっても、王族はここに住んでいないようで、公式行事がないときには、公開されているそうですから、是非、中に入って贅を尽くしたといわれる王座の間や大広間、大食堂、陶器や金銀などの財宝、ゴヤ、ベラスケスなどの絵画を見学したいものです。
 その意味では、もう少しゆったりしたスケジュールのツアーに参加すべきですね。
 


 
さて、話を朝からの観光コースに戻しますと、マドリードで最初に訪問したのは、プラド美術館でした。
 プラド美術館は、コレクションの豊富さと質の高さから、ルーブル美術館、エルミタージュ美術館と並んで世界三大美術館のひとつとされています。
 1785年建築開始といいますから、もう230年くらい前のことですが、完成までにナポレオンとの戦争などもあり、1819年の開館となっています。
 展示されている絵画は、スペイン絵画の巨匠といわれるエル・グレコ、ゴヤ、ベラスケスをはじめ、16世紀~17世紀に活躍したスペイン絵画の黄金時代の画家達の作品が並んでいるほか、ルネッサンス時代の巨匠ラファエロ、ポッティチェリなどイタリアの絵画も充実しているそうです。
 プラド美術館には3つの門(ベラスケス、ムリーリョ、ゴヤ)がありますが、私たちが入ったのは、左脇の地下のようなところでした。たぶん、ゴヤ門ですね。
 ここの周辺は、道路の方が敷地より高く、階段を下りていったことが鮮明に蘇りました。
 また、正面にはゴヤの銅像があ、そこで記念撮影する観光客が大勢いました。


<ゴヤの銅像付近の階段>

 
<ゴヤ門に向かう>

 
<プラド美術館の遠景>


 次に、中に入ってからの絵の様子なのですが、撮影が禁止で残念ながらお見せできないのです。
 どんな絵があるのか?小生でも知っているのがエル・グレコでは「聖三位一体」、「受胎告知」、「胸に手を置く騎士の肖像」などです
 でも、グレコの受胎告知よりイタリア絵画のアンジェリコが描いた「受胎告知」の方が有名のような気がします。この15~16世紀のイタリアの画家の絵としては、この絵の他にラファエロの「羊を連れた聖家族」ポッティチェリの「ナスタジオ・デリ・オネスティの歴史」など宗教画の大作が展示されていたはずですが、記憶が曖昧になってしまいました。そこで、4ユーロで販売されているガイドの写真で確認したいと思います。


グレコの「聖三位一体」

 アンジェリコの「受胎告知」

 ラファエロの「魚の聖母」

 
 となっていて、文章通りの絵ではありませんが、雰囲気は伝わってくると思います。
 「受胎告知」はダビンチの方が良い?でも、この美術館には展示されていません。それよりも、スペインのグレコ以外のベラスケスやゴヤの絵画がない?大丈夫です。ちゃんと展示されていました。 ベラスケスは「ブレダ開城」と「女官たち(ラス・メニーナス)」ゴヤは、「裸のマハ」と「カルロス4世の家族」をご覧いただきましょう。
 なお、裸ではない「着衣のマヤ」もあったのですが、ガイドの写真に載っていませんでした。


 
<ベラスケスの「ブレダ開城>

 <ベラスケスの「ラス・メニーナス」>


 ベラスケス(1599~1660)は2階フロアに展示されており、彼の作品の他、17世紀のヨーロッパ・スペインで活躍した画家、スルバラン(静物)、ムリーリョ(無原罪の御宿り)、ルーベンス(三美神)などの作品が並んでいます。
 このうち、「ラス・メニーナス(女官たち)」は、宮廷画家としてベラスケスが晩年に描いた大作です。中央にいる少女はフェリペ4世の王女マルガリータです。小生は、彼女が描かれた絵をウィーンの美術史美術館で見たことがあります。(彼女は、オーストリアの皇帝レオポルド1世に嫁いでいます)

 また、スペインの巨匠、ゴヤ(1746~1828)の作品は、2階と3階に展示されています。
 彼が宮廷画家の時代に描いた作品としては「カルロス4世の家族」「裸のマハ」「着衣のマハ」などがあり、また、晩年には人間の内面の苦悩や葛藤を感じさせる「わが子を喰うサチュルヌス」などがあります。


 <ゴヤの「カルロス4世の家族」>

 <同じく「裸のマハ」>

 「着衣のマハ」は、先ほど申し上げたとおり写真を掲載できませんが、現物はしっかりと見てきました。




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